Genographic Projectに参加

今日は誕生日。ほしいものがないという話をメモブログに以前書いたが、やっとほしいものが見つかったので、家族からの誕生日プレゼントはそれにしてもらうことにした。といっても、ほしいものは正確には「物」ではない。

Life is beautifulの「DNA マーカー『M122』を持つ人は、お米が大好き!?」というエントリでGenographic Projectが紹介されていた。自分の体の細胞を採取して送ると、DNAを分析し、祖先の軌跡を教えてくれるというもの。人類はアフリカ東部で発祥したと考えられており、そこからどう移住してきたかがわかる。

といってもいろんな遺伝子の交配がなされて今の自分があるはずだが、このプロジェクトでは男の場合はY染色体の祖先をたどっていく。人間の性別を決める染色体ペアは男の場合XY、女の場合XXとなるが、このXYのうちのY染色体(父親から息子に伝えられる)を調べるのである。私の父親父親父親の...がどこからどうやって来たかがわかるはず。女性の場合はミトコンドリアDNAを分析するらしい。人間の細胞内のミトコンドリアには特別なDNAがあって、母親からだけ子供に伝わる。したがってこのDNAの分布を調べると母親の母親の母親の...の移住経路をたどることができる。この調査によって人類発祥の地がアフリカであることがわかった。いわゆるミトコンドリア・イブである。

Genographic Projectの日本語説明ページから検査キットを申し込んだ。分析手数料と送料込みで$126.5はかなり痛いが。キットは1週間もせずに送られてきた。中にある歯ブラシのようなもので頬の内側を1分ぐらいこすって粘膜の細胞を採取する。別に痛いことはない。これを8時間以上の間隔をおいて2回。添付の説明DVDで「強くこすってください」と言っていたので執拗にこすったら、口の中が荒れていたこともあって1回目は血がついてしまった。2回目はそうならないように慎重に強さを調節して大丈夫だった。念のためあとでメールで問い合わせてみたら、「少し血がついたぐらいなら細胞は採取できるから大丈夫でしょう」とのこと。万一検査が成功しなかった場合は申告すればやり直しのキットを無料で送ってくれるらしい。

2つの標本を、性別を記入した同意書とともにプロジェクトに返送すればOK。住所や名前は書かない。プライバシーも考慮して個人はキットに付与されたIDのみで識別され、プロジェクトのページでIDを入力すれば経過や分析結果が見られる。

マクロビオティックのブログの方で「下戸の系譜(1), (2)」という話を書いたことがある。酒の飲めない私は、北部シベリアの方から渡来してきた新モンゴロイドが持っていたALDH2不活性型(低濃度向けアセトアルデヒド分解酵素が働かない)の遺伝子を受け継いでいるはずである。それが結果に現れるかどうか?

また、Life is beautifulの中島さんと同じく、私もrice-addictを名乗っている通りの米好きである。稲作文化とともに継承されたM122を私も持っているのかどうか。

天皇陛下か皇太子・秋篠宮のどなたかにもやってほしいが無理だろうな。今話題になっている通り、天皇家は男系を保っているのだから、Y染色体の経路すなわち天皇家のルーツということになるはずだが。

こういうことを考えていると、分析結果が出るのがとても楽しみである。服やネクタイをもらうよりずっといい誕生日プレゼントになった。結果が出たらまたここで書きたい。