使えないEXPACK500

衆議院選挙は与党の圧勝。これで郵政民営化はGOとなるのであろう。

ところで、郵政公社の「EXPACK500」という定形小包を御存じだろうか。宅配便への対抗策の目玉として2003年10月に導入されたサービス。詳しいことは郵政公社の説明ページを見ていただくとわかるのだが、一律500円の専用小包封筒を郵便局やコンビニで買い、中身を入れてポストに投函するだけでOKというもの。全国どこへでも手渡しで届けてくれ、封筒に割り当てられるIDを使ってPCや携帯電話で配達状況を追跡することもできる。

前から興味を持っていたので、実家へDVDメディアを送る用事があった時にこのEXPACK500を使ってみたのだが、完璧なまでに期待はずれだった。

昼間に郵便局へ行く時間がないので、夜になってコンビニにEXPACK500の封筒を買いに行ったが、何軒かまわってもどこにも置いていない。そもそも店員がEXPACK500を知らない。結局あきらめて平日の昼間に無理やり会社を抜け出し、郵便局に買いに行くことになってしまった。

専用封筒を買ってDVDメディアを入れ、郵便局の前のポストに投函しようとしたが、なんと封筒がポストの口に入らない。四苦八苦していると郵便局員が出てきて「ポストの型によっては入らないんですよ。出しておきます」と言って封筒を預かっていったのであった。

郵便局に行かなくてもコンビニで封筒を買える、郵便局に行かなくてもポストに入れれば発送できる、というのがメリットのはずなのに、どちらもできなかった。これだけきれいに期待を裏切ってくれるとむしろ気持ちがいい。Webで検索してみたら、同じような経験をした人がたくさんいた。ちなみに、はてなキーワードEXPACK500の項によると、あの封筒を投函できる新型ポストの2005年1月現在の設置率は約1/3だとか。そしてどこのコンビニに封筒が置いてあるのかは未だにわからない。

やはりお役所、民間企業の努力に対抗するにはまだまだだと思ったのだった。民営化されたら、もう少しユーザのことを考えたサービスを構築してほしいものである。